日本のカトリック教会が発行する週刊全国紙「カトリック新聞」オンライン版5月8日の紙面に、『長崎の聖母』アメリカ公演の時期が掲載されました。
現代能『長崎の聖母』、米国公演へ
May 8, 2015
現代能『長崎の聖母』、米国公演へ
May 8, 2015
米国公演のチラシより
戦後70年に当たり、長崎の原爆を題材にした現代能『長崎の聖母』が、米国ニューヨークとボストンで上演されることになった。
能『長崎の聖母』は、免疫学者で文筆家だった故・多田富雄さんの作品で、2005年に長崎・浦上教会で初演。以来、各地で上演されている。
物語は、島根の津和野から巡礼者が長崎の「浦上天主堂」を訪れる。津和野は明治初期のキリスト教徒の迫害「浦上四番崩れ」で、浦上の信徒らが流された殉教地の一つ。
「天主堂」の「修道僧」に、巡礼者は原爆の有様を尋ねる。2人が犠牲者のために祈っていると、聖歌とともに女が現れる。その女は、原爆の夜、名も知らぬ信女が傷ついた人々を助けたさまを語る。そして平和を祈り、舞い、アンゼラスの鐘とともに姿を消す。
今回の公演では、長崎・諏訪神社に江戸時代から伝わる能面が用いられる。
また、能の中ではグレゴリオ聖歌も歌われるが、聖フランシスコ・ザビエル教会聖歌隊(ニューヨーク)と聖パウロ修道女会聖歌隊(ボストン)が協力する。実行委員には、高見三明大司教(長崎教区)や片岡千鶴子修道女(純心聖母会)、田上富久市長(長崎市)も名を連ねている。
『長崎の聖母』でシテ(主人公)を演じるのは清水寛二さん。長崎の人たちから米国での上演をとの提案を受けたという。今回は「長崎の聖母」と併せて、源平合戦で引き裂かれた一組の夫婦を描く世阿弥作の名作『清経』も上演し、古今の作品で戦争を考える企画とした。
清水さんは、「原爆が広島・長崎に落ちてから70年たちました。しかし、いまだ核兵器はなくならず、世界に争いも絶えず、被爆者の方々の心も癒やされません」と、米国公演を前にコメント。さらに、「(今回は現地の)聖歌隊の方々がグレゴリオ聖歌を歌ってくださいますので、大変楽しみです」と話している。
公演は「ニューヨークジャパンソサエティ」と「ボストン昭和大学レインボーホール」で行われる。
元の記事はこちら(外部サイトへジャンプします)
戦後70年に当たり、長崎の原爆を題材にした現代能『長崎の聖母』が、米国ニューヨークとボストンで上演されることになった。
能『長崎の聖母』は、免疫学者で文筆家だった故・多田富雄さんの作品で、2005年に長崎・浦上教会で初演。以来、各地で上演されている。
物語は、島根の津和野から巡礼者が長崎の「浦上天主堂」を訪れる。津和野は明治初期のキリスト教徒の迫害「浦上四番崩れ」で、浦上の信徒らが流された殉教地の一つ。
「天主堂」の「修道僧」に、巡礼者は原爆の有様を尋ねる。2人が犠牲者のために祈っていると、聖歌とともに女が現れる。その女は、原爆の夜、名も知らぬ信女が傷ついた人々を助けたさまを語る。そして平和を祈り、舞い、アンゼラスの鐘とともに姿を消す。
今回の公演では、長崎・諏訪神社に江戸時代から伝わる能面が用いられる。
また、能の中ではグレゴリオ聖歌も歌われるが、聖フランシスコ・ザビエル教会聖歌隊(ニューヨーク)と聖パウロ修道女会聖歌隊(ボストン)が協力する。実行委員には、高見三明大司教(長崎教区)や片岡千鶴子修道女(純心聖母会)、田上富久市長(長崎市)も名を連ねている。
『長崎の聖母』でシテ(主人公)を演じるのは清水寛二さん。長崎の人たちから米国での上演をとの提案を受けたという。今回は「長崎の聖母」と併せて、源平合戦で引き裂かれた一組の夫婦を描く世阿弥作の名作『清経』も上演し、古今の作品で戦争を考える企画とした。
清水さんは、「原爆が広島・長崎に落ちてから70年たちました。しかし、いまだ核兵器はなくならず、世界に争いも絶えず、被爆者の方々の心も癒やされません」と、米国公演を前にコメント。さらに、「(今回は現地の)聖歌隊の方々がグレゴリオ聖歌を歌ってくださいますので、大変楽しみです」と話している。
公演は「ニューヨークジャパンソサエティ」と「ボストン昭和大学レインボーホール」で行われる。
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